AWS×スタートアップ!CTO AWS Battleのアツい12連発LTまとめ

AWSの開発事例を赤裸々に語るイケメンCTOが一挙に集うと聞き、飛び入り参加してきた「Startup CTO AWS Battle」!5月20日にSAPジャパン株式会社のオフィスで開催され、イベントの募集開始した途端に定員が埋まるという盛況っぷりでした。

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こちらのイベントは、Amazon社が提供しているレンタルサーバサービス「Amazon Web Services(AWS)」の利用促進や情報交換のためのユーザーグループ、通称JAWS-UGの主催。
JAWS-UGは、北は札幌、南は那覇と日本各地に支部があり定期的にAWSに関するさまざまなイベントを開催しているとのことです。


▼JAWS-UG 公式HPはこちら

第21回を迎えたJAWS-UG東京の主催を務めたのは、ランサーズ株式会社の潮田さん。「時間と場所にとらわれない新しい働き方の創出」をビジョンに掲げ、日本最大級の仕事依頼サイト「ランサーズ」の広報担当として戦略的かつパワフルに活動されています。

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▼イケメンエンジニアを探す旅 第13回|おだんみつのランサーズ訪問の様子はこちら

イベントが人気だった一番の理由は、新進気鋭のスタートアップでCTOや開発リーダーを務める人たちのLT12連発!今回は特別に!登壇者全員の発表資料をダイジェスト版で公開しちゃいます♪

伊藤 直也氏|KAIZEN platform Inc. 技術顧問

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ニフティ、はてな取締役CTO、グリー統括部長を経てフリーランスとして活動。
ブログやソーシャルブックマークなど10年間、ソーシャルメディアの開発と運営に携わる。
著書に『入門Chef Solo』(達人出版会)『サーバ/インフラを支える技術』『大規模サービス技術入門』(技術評論社) など多数。


✔クラウドの利点を無にしてしまう“暗黙知”の怖さ
✔Infrastructure as Code!インフラにもGithubやコードレビューを
✔少人数のスタートアップだからこそ早期に開発組織の作法を整えよう

エンジニア界隈で絶大な影響力を誇るカリスマ・伊藤さんの技術者向け組織論。人数が少なく密にコミュニケーションがとれるスタートアップだからこそ、成長して組織が大きくなったときのことを見通して、風通しの良い開発環境を早くから整備しておくことが大切なのかもしれませんね。

川崎 禎紀氏|ウォンテッドリー株式会社 CTO

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1981年生まれ。東京大学理学部情報科学科を卒業後、同大学院にて情報理工学系研究科コンピュータ科学専攻の修士課程を修了。2006年に外資系金融機関に入社し、テクノロジー部門VPを経て、2012年4月よりWantedlyの開発・運営にCTOとして参画。


✔ローンチ以来ずっとWantedlyを支えるHeroku
✔気軽にスケールできるHerokuはスタートアップに適応しやすい
✔最新の技術にこだわらずオンリーワンの価値提供に適した開発環境を

RubyやNode.jsなど各種言語で構築したWebアプリケーションの開発から公開まで幅広くサポートするプラットフォームであるHerokuのお話をしてくださった川崎氏。新サービスのローンチやメディアへの露出による急激なアクセス増加時でも、柔軟に対応できる開発環境を整えておくことはスタートアップがスピーディーに成長していくために欠かせない要素の一つです。

宍倉 功一氏|Sansan株式会社 Eight事業部 開発統括責任者

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大学卒業後にSI会社を経て、大学・研究機関向けの研究開発支援及びWebアプリケーション開発を主としたベンチャー企業へ転職。2007年に在籍していた企業にてベトナム法人を設立し渡越。現地法人代表取締役に就任。日本向けのオフショア開発を行う。2009年にSansan株式会社に入社。2010年よりEight事業スタートアップメンバーとして開発を担当。


✔Eightの運用では12種類のAWSサービスを使用
✔KPIは事業、ユーザー、施策の3種類に分けて設定
✔実現したいKPIを細分化することで最適なAWSを選択

ビジネスの成長における基本であるPDCAサイクルを回すという、極めてシンプルな考え方でKPIの設定や数値分析、それに応じた開発環境の取捨選択をしているEight開発チーム。様々な開発ツールを試すのではなく、AWSを使い倒す!という一点集中型で事業を成長させていくという考え方が伝わる内容でした。

谷川 裕之氏|株式会社スマートエデュケーション CTO

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学生時代はグラフィックデザイナーを目指してカナダに留学するが、縁がありSI企業に就職しプログラマーの道へ。ネットベンチャーを経て、フリーランスエンジニアとして活動。モバイル向けSNS開発、ソーシャルゲーム開発や、ソーシャルゲームプラットフォームの開発に携わる。スマートエデュケーションではサーバーサイドを中心に担当。


✔文字を使わない&グローバル展開というアプリの特徴に適したS3+CloudFront
✔アクセスのピークタイムが規則的なためCLIを上手く活用することができる
✔注力すべきUIやおもてなしに時間を割くためインフラはシンプルに

未就学児向け教育コンテンツをスマートデバイス向けアプリの開発運営にあたって、グローバル展開を立ち上げ当初から視野に入れていたため、必然的にAWS各サービスの適合・不適合が明確だったようです。スタートアップにおいては限られたリソースのみをいかに活用するかも重要ですが、事業を展開していくマーケットを想定して開発を進めていくことも同じくらい大切ですね。

山本 正喜氏|ChatWork株式会社 専務取締役CTO

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大学在学中より兄の山本敏行とともに兄弟で創業。以来、製品開発担当として企画・マネジメントを行いながら、現在でも自らプログラマとして現場の第一線で開発を行っている。2011年3月にクラウド型ビジネスチャットツール「チャットワーク」を開発。

AWSのおはなし at ChatWork from Masaki Yamamoto

✔ユーザーの使用頻度に起伏があるためAuto Scalingを活用
✔検索エンジンをelastic searchからCloudSearchに変更予定
✔PHP100%からScalaに切り替えるため、AWS+Scalaを強化していきたい

国内での導入社数は45,000社といまやビジネスチャットの最大手であるチャットワークで最も重要なのは日々やり取りが行われるメッセージを止めることなく運用していくか。新たな検索エンジンにCloudSearchを導入する予定で、3億にものぼるドキュメント数の扱いは同サービスで国内最大事例になるとのことで今後の活用にも目が離せません。

和田 修一氏|株式会社nanapi 取締役CTO

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2005年に楽天入社。国内版「楽天市場」の運用のほか、台湾版「楽天市場」の設計・構築・運用などに携わるなど、インフラエンジニアとして活躍。2009年に株式会社nanapi(旧株式会社ロケットスタート)を起業し、現在はライフレシピが集まるハウツーサイト「nanapi(ナナピ)」やQ&Aアプリ「アンサー」などのサービスを技術・経営の双方から支えている。


✔3つの事業のうち「アンサー」と「IGNITION」がAWSを使用
✔突発的なアクセス増加が生じるアプリ「アンサー」はインスタンスの管理が重要
✔Kibanaやnewrelicなどのログ解析や監視ツールはエンジニア以外も使っている

ディレクターがデータ解析をしたり、サーバーサイドのエンジニアもiOS開発をしたりと職種に囚われないスキルの共有をCTOとして推進している和田氏。日々進化するテクノロジーやトレンドの変化に強い組織をつくっていくためには全員が技術を理解するという心意気が求められるようになっていくのかもしれません。

渡邉 涼一氏|BASE株式会社 CTO

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簡単かつ完全無料でネットショップを開くことが出来るネットショップ開設サービスBASEの運営・開発を技術責任者として統括している。

※資料は諸事情により省略致しました。

メモリ上にKey-Valueストア(KVS)を構築することができるソフトウェアの一つであるRedisへの移行を試してみた渡邉氏。分散メモリキャッシュシステムを構築することができるmemcachedと似ているといった声が多いRedisですが、データが消えない永続化、データの型がいくつもあるので用途に応じて使い分けられるといった特徴が魅力だそうです。

田邊 賢司氏|ランサーズ株式会社 CTO

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メガバンク系の基幹システムの開発など、大規模業務系システムの開発に多数携わった後、2009年に株式会社オーケーウェブへ参画。2011年に株式会社インタースペース子会社の株式会社moregamesの技術部門責任者として開発部門の立ち上げを行い、2012年には株式会社トライフォートの運用部門の責任者として、開発だけでなくカスタマサポートやテスト部門の統括を行う。2014年、ランサーズ株式会社のCTOに就任。


✔AWSはプレ環境のスポットインスタンス活用でコストを抑える
✔Appサーバーのスケールアップ時はCPUを利用してメモリを節約
✔今後はANSIBLE、docker、SEARVERSPECを採用していく予定

Chatworkのプラグインを独自拡張したり、細かくチューニングを行ったりと最大限のパフォーマンスを引き出すために細かく開発環境の整備を行っている田邊氏。今後採用予定だというdockerは7月上旬に開かれるMeetupイベントが即日埋まったりと話題になっているので、導入後のお話もぜひ聞きたいですね。

田中 勇輔氏|株式会社アカツキ

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佐賀県出身。専門学校卒業後、ユーザ系SIerでERPや社内技術標準化に携わる。Rubyが大好きだったことと、塩田の本気で世界をハッピーにするという熱いマインドに惹かれ、アカツキに入社。

アカツキはどのようにAWSを活用しているか #jawsug from aktsk

✔インスタンスの役割分類にAWSのタグを活用
✔テレビCM放映を乗り切れたのは最大1秒のオフライン時間を許容したから
✔監視にはCloudWatchを使い、アラートがきたらチャットに流すという手法

ソーシャルゲームを開発運用しているアカツキの田中氏のお話は、今年4月にあったテレビCM放映時の苦労エピソード。立ち止まれない運用に迫りくるCMという状況下で選んだのは最大1秒間のデータ消失。結果としてCPU使用率が30%から5%に低下し「あまりおすすめしない」とコメントしていたが、こういったピンチを乗り越えた話を共有できるのはスタートアップならではの風潮なのかもしれません。

石橋 利真氏|KAIZEN platform Inc. CTO

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1999年リクルートメディアコミュニケーションズに入社、Web開発エンジニアとしてWebサイトおよびバックエンド運用・入稿管理システムの開発に携わる。その後「メディアテクノロジーラボ」に設立メンバーとして参加し、2007年には同社初のメディア・事業横断Web API Platformサービスの企画開発、翌年にiPhone アプリ「ホットペッパー for iOS」を企画開発。技術適応・応用系プロジェクトをリードした後、2013年からKAIZEN Platfromの創業メンバー兼CTOとして事業の統括を行う。


✔急速な人員増加にともない手動の1人インフラ運用から見える化・自動化へ
✔chef、serverspecへの移行でシンプル&自動生成なテストが実現された
✔開発プロセスはチームに最適なものを見つけ、改善を重ねていくべき

立ち上げ時には7人だったメンバーが今では40人以上の組織になっているというKAIZEN Platfrom社では、開発のスタイルやプロセスといった仕組みの最適化に注力しています。ハングアウトを使用したミーティングの実践など、コミュニケーションの疎通が難しいといわれるリモートワークにも積極的に挑戦している同社の開発環境がどう進化していくのか気になります。

竹内 真氏|株式会社ビズリーチ 取締役CTO

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2001年、電気通信大学を卒業後、富士ソフトなどを経て、2008年にWeb開発・制作会社の株式会社レイハウオリを設立。その後、株式会社ビズリーチの創業に参画し、CTOとしてサービス開発を手掛ける。管理職とグローバル人材に特化した会員制転職サイト「ビズリーチ」を開設。現在は株式会社レイハウオリ代表取締役と株式会社ビズリーチ、株式会社ルクサのCTOを兼任する。


✔高級タイムセールサイト「ルクサ」の配信メール数は月間1億で自社配信
✔予め決まっている配信スケジュールに基づいてEC2サーバーを増減する
✔コスト削減を意識し1時間を超えないよう少なめに台数を設定している

自前のシステムを使用することの利点は、細かくスケジューリングやコスト節約ができるところ。限られた資金とリソースでいかにスケールさせていくかを考える視点は、スタートアップの成長の鍵になるんだなと感じさせられるお話でした。

池田 大輔氏|イベントレジスト株式会社 CTO

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株式会社インテックで海外製品のローカライズ事業に従事。Yahoo! JAPANでショッピング関連のシステム開発全般に携わった後に独立。ファッション向けECパッケージからソーシャルゲームの開発まで幅広いプロジェクトに参画した後、イベントレジスト株式会社に入社。現在はCTOとしてプロダクト開発全般を統括。

第21回 AWS User Group – Japan 東京勉強会 – 来場者10万⼈人超えイベントを⽀支えるイベントレジストとAWS from Daisuke Ikeda

✔大規模イベント開催時のトラフィック増加に対応するAWS構成を作る
✔構成は変えずにオートスケールの最小数を通常の5倍に設定して回避した
✔Chef+serverspec導入によるインフラのコード化・自動化を推進していきたい

過去の実績からイベント参加の申し込み時期が集中する時期を予め想定しておくことでアクセスの負荷対策をしているという池田氏。立ち上げて間もないサービスでノウハウや実績が少ないスタートアップであっても、わずかなデータや傾向をしっかり分析することで開発環境の改善化とサービスの安定運用、しいては利用者数の増加につながっていくという中長期目線での施策がスタートアップには求められるようです。

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各社5分という短い時間で、これだけ一気に開発の最前線に携わっている方々のお話を聞ける機会は滅多にないので、終わった後の懇親会もとても盛り上がっていました。
今回のテーマが「スタートアップ×AWS」だったということもあり、限られたリソースでいかにインフラをシンプルに運用するか、そして本来注力すべき事業の成長に集中するための環境を用意できるかという共通認識があったように感じたイベントでした。

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登壇者の皆さま、司会進行を務めた潮田さん、関係者の皆さま。素敵な時間をありがとうございました!


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