2018年、IT業界はどうなる?米国の『Gartner Symposium/ITxpo 2017』の2018年のITトレンドの10大予測から未来を読み解く

2017/12/20

もうまもなく2017年も終了しようとしています。年末年始には、自身の振り返りや今後の展望を考える方もいらっしゃるのではないでしょうか?今回は、そんなときに役立つ“IT業界の今後の動向を掴み、先取り”していくためのヒントとして『Gartner Symposium/ITxpo 2017』の「Gartner Predicts 2018(2018年のITトレンドの予測)」をご紹介します。

■Gartner Symposium/ITxpo 2017とは?

『Gartner Symposium/ITxpo (ガートナー・シンポジウム IT エキスポ) 』は、CIO(最高情報責任者)をはじめとするITリーダーから絶大な信頼と評価を得ている業界最大手IT調査機関、Gartnerが年に一度主催するイベントです。参加者数は8000人を超える注目度がかなり高く、 毎年10月米国で最新情報を発表後、各地域の特性に合わせたイベント開催が行われます。日本でも2017年10月31日~11月2日にかけて行われました。企業のIT戦略や投資にかかわる経営者などを対象とし、ビジネスで求められるアイデアの習得を目的としています。

■Gartner Predicts 2018とは?

その中のプログラムである「Gartner Predicts 2018」では、2018年以降にIT部門およびユーザーに長期的かつ大きな変化を与える重要な展望を発表しました。その展望によって、各企業は単なるテクノロジの採用という考えにとどまらず、デジタルの世界において人間であるということの真意に関する課題に焦点を当てることが可能になります。

■米国のITトレンド予測トップ10を発表

IT市場とされる“米国”のITトレンド―最先端の情報をキャッチアップした優秀なエンジニアを目指すためには必ず抑えるべきでしょう。早速その内容に迫ります。


【参考】http://www.gartner.co.jp/press/html/pr20171031-01.html

1.2021年までに、ビジュアル検索/音声検索に対応できるようWebサイトを再設計した早期採用企業は、デジタル・コマースにおいて30%の売上増加を達成する。

GoogleやAmazonが発売するスマートスピーカーが音声検索機能を取り入れ、その成長が著しいことは明らかです。2021年までに音声検索への消費者の需要は今以上に高まり、35億ドルを生み出すほどともいわれました。先進企業はいち早く採用していく必要がありますが、消費者の需要に応えるためにも、それぞれの製品の質を高め続ける必要があります。

2.2020年までに、デジタルの巨大企業トップ7社のうち5社は「自己破壊」を意図的に推進し、リーダーシップを発揮する次なる機会を創出する。

デジタルの巨大企業といわれるApple、Amazon、Alibaba、Google、Tencent、Baidu、Facebook、Microsoftの7社は影響力が大きくなりすぎ、新しいビジネスモデルを創出することが難しくなります。そのためデジタルによる破壊的創造が必要になります。「Uber」はタクシーの市場を大きく変える配車アプリを提供していますが、今後日本でも発展していくとタクシーだけでなく公共交通機関にまで影響が及ぶでしょう。

3.2020年末までに、金融業界は、ブロックチェーンに基づく暗号通貨を使用して10億ドルのビジネス価値を得る。

暗号通貨とは仮想通貨のこと。世界で流通する仮想通貨が金融業界において受け入れられる日が来ると予測しています。金融業界に進出すると、新たな業界へ仮想通貨の利用が広がっていきます。そのため今後仮想通貨のあるビジネスモデルが生まれることを予測しながら、変革に応じて新形態を取り込んでいく必要があります。

4.2022年までに、成熟した経済諸国の大多数の国民は、正しい情報より誤った情報を多く利用するようになる。

年々増加する偽のニュース、2017年に世界中で大きなテーマとなりました。現在はニュースによって正誤の判断がつきますが、今後増大する偽のニュースは多くの人を惑わすことでしょう。企業として、ブランド価値に有害なコンテンツと結び付けられないよう、情報管理に注意する必要があります。

5.2020年末までに、AI主導で「偽りの現実」 (偽のコンテンツ) を作成するペースが、それを検知するAIの能力を上回り、デジタル化への不信感が高まる。

「偽りの現実」とは、実際に存在していないことを事実とする画像、動画、文書、音声をデジタルによって作成することです。AIは常に進化していますが、偽りを発見する技術よりも偽りを作成する技術が2020年までに上回ってしまうと予測しています。AIが進化するということは開発するエンジニアのスキルが問われます。未来を見越した開発をしていけるよう、継続的にスキルアップしていく必要がありそうです。

6.2021年までに、50%超の企業では、ボットとチャットボットの開発にかける年間支出が、従来のモバイル・アプリ開発支出を上回る。

ユーザーの私たちの関心はモバイル・デバイスのアプリから、ボットやチャットボットへシフトしていきます。ボットなどの開発に注力することで、質疑応答などのやり取りやタスクの迅速な自動化を図り、従業員やクライアントのエンゲージメントを高められると考えられます。

7.2021年までに、ITスタッフの40%は複数の役割を担うバーサタイリストになり、その役割の大半は、テクノロジよりもビジネスに関わるものとなる。

バーサタイリストとは、複数の分野に対応できるエンジニアのことを示します。現在、ITスタッフの専門職の割合は約42%です。今後ビジネススピードがさらに上がるため、バーサタイリストの存在感が大きくなり、複数の役割をこなすことが求められます。

8.2020年、AIは正味の新規職業を生み出す明確な要素となる。AIによって消える仕事が180万件であるのに対して、230万件が創出される。

2019年にかけては、人間はAIに奪われる仕事が多くなります。しかし、AIが進化していくと2020年にはそれ以上に新たな仕事を創出するでしょう。その変化は業界ごとに異なりますが、医療や教育といった一部の業界では仕事がなくなるといったことはなく、逆に最も影響を受けるのは製造業になると予測されています。AIは多くの仕事の生産性を高めつつ、新たな業種を生み出す可能性もあるようです。

9.2020年までに、モノのインターネット (IoT) テクノロジは、新製品の設計においてエレクトロニクスの95%に搭載される。

テクノロジの進化によって、安価でIoT機能を搭載することができるようになります。IoT対応製品をどう活用していくか、生産側であるエンジニアは考えていく必要があるでしょう。

10.2022年末までに、IoT向けのセキュリティ予算の半分は、セキュリティ保護ではなく、障害修復/リコール/安全上の不備への対応に費やされる。

IoTは市場へ急速に浸透してしまい、製品のセキュリティ確保が追いつかない状況に陥るでしょう。そのため製品そのものの不備に対応しなければならず、本来の目的であるセキュリティ対策に費やす時間が奪われてしまうと予測しています。

■AI・IoT技術の更なる拡大

以上、米国のITトレンド予測トップ10です。今後はIoTでデータ収集し、AI技術を駆使していく必要が一層増しそうです。今現在まで人間が行ってきた仕事は、IT技術が取って代わり社会を動かしていくことになるでしょう。そのとき、私たち人間は何をするべきか。エンジニアとしてできることも様々ありますが、世の中を創造していく力を発揮し、それに対し大きなブランドや価値を生み出すこと。IT技術をどう有効に活用するのかを考えていく必要が生まれていきそうです。

■Gartnerの予測を踏まえて

今回お伝えした「Gartner Predicts 2018」のような様々な予測から、今後の動向を掴み先取りすることで様々な環境に対応できるスキルを身につけることができます。今後は、あらゆる技術の進歩により、ITトレンドのサイクルも一層スピードが速まることでしょう。ITエンジニアとして活躍し続けるには、常に先進性を持ってスキルを習得することが必要そうです。

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