フリーランスになって直面する「源泉徴収」とは?

フリーランスになると、よく耳にするのが「源泉徴収」。働いて報酬を手にする上では理解しておきたい言葉ですが、正社員で働いていると自分で手続きをする機会も少なく、結局何なのかよく知らないといったこともあると思います。

源泉徴収はフリーランスになるうえで重要となる、「お金」の部分にあたるものです。これからフリーランスを目指す方も、既にフリーランスの方も、自身の報酬を正確に得るためにもこの記事で理解を深め、知らずに損することのないようにしましょう。

今回は、源泉徴収とはそもそも何なのか、そしてフリーランスにとって注意すべき点をご紹介します。

源泉徴収とは結局何なのか?

源泉徴収」とは、報酬が支払われる際に所得税の金額を天引きする制度のことです。天引きされた所得税の金額のことを「源泉徴収額」と言います。会社員の時には、毎月の報酬から所得税が自動的に天引きされていましたが、フリーランスは別です。クライアントから報酬を受け取る際には、毎回この源泉徴収が発生します

■源泉徴収が生まれたわけ

日本の所得税は「申告納税方式」と呼ばれる、所得に対しての税金を計算し、申告書によって納税する方法が採用されています。しかし現実的には、個々人で税務署に赴くことは少ないと思います。税金の種類、各種手続き方法は複雑であり、個人で全てを理解しミス無く申告するのは難しいと考えられています。また、申告漏れにより国が安定的な財源を失うこともにも繋がることから、企業の給与及び報酬の支払い担当が、申告必要分の差し引き国に納付の手続きを行う制度が始まり、これが”源泉徴収制度“とされています。

■フリーランスでも注意したい報酬額

そして、フリーランスとして知っておかなければならない点が一点。それは、報酬から源泉徴収される金額は、注文金額には「含まれていない」ということです。源泉徴収はあくまで「報酬や給与に対して課せられる税金」であるため、受注した金額から税額を計算して、徴収します。

つまり、10万円の金額で受注した場合は、10万円に源泉徴収税率10.21%かかり(※計算方法については後述)、1万210円が源泉徴収金額として報酬から天引きされます。その結果、最終的に受け取れる金額としては、10万円から1万210円を引いて、89,790円になっているということです。10万円の仕事を受注しても、実際に入ってくる金額は約9万円ほどになるので、仕事を受注する際には事前に認識しておく必要があります。

源泉徴収の対象になるもの

では、これからフリーランスとして仕事を獲得していくにあたって、全ての仕事が源泉徴収の対象となるのでしょうか。実際には源泉徴収の対象となるのは、法律で予め決められています。以下は、源泉徴収の対象となる業務の一覧となります(※国税庁HPより抜粋)。

1 原稿料や講演料など
2 弁護士、公認会計士、司法書士等の特定の資格を持つ人などに支払う報酬・料金
3 社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬
4 プロ野球選手、プロサッカーの選手、プロテニスの選手、モデルや外交員などに支払う報酬・料金
5 芸能人や芸能プロダクションを営む個人に支払う報酬・料金
6 ホテル、旅館などで行われる宴会等において、客に対して接待等を行うことを業務とするいわゆるバンケットホステス・コンパニオンやバー、キャバレーなどに勤めるホステスなどに支払う報酬・料金
7 プロ野球選手の契約金など、役務の提供を約することにより一時に支払う契約金
8 広告宣伝のための賞金や馬主に支払う競馬の賞金

ご自身の業務がこちらに該当していれば、源泉徴収分をしっかりと計算に入れて、今後の活動を行っていく必要があるということですね。

「・・・あれ?Webデザインは源泉徴収の対象にならないの?」

上記項目に明記されてないからといって、安心してはいけません。実は「デザイン」については、「原稿料や講演料など」に該当します。徴収される項目か否かは、法律上で細かく条件が明記されていますので、国税庁のホームページから現在の業務は源泉徴収の対象なのかどうか確認しておくことをオススメします。
(国税庁)源泉徴収が必要な報酬・料金等とは
(国税庁)原稿等の報酬又は料金(第1号関係)

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実際の源泉徴収額はいくらでしょうか

 

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