SFの世界が現実になる!?WebRTC Conference 2016 イベントレポート

昨年、日本初開催ながら、700名以上の来場を記録したWebRTC Conference Japan。今年、さらに大きな注目を集めながら第二回が開催。昨年に引き続き、ギークスマガジンはメディアスポンサーとして参加。WebRTCがもたらす革新的な未来を覗くことができました。気になる当日の様子をレポートします。

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WebRTC Conference Japanとは

WebRTCとは、ブラウザでリアルタイムコミュニケーションを実現するための仕組みで、ビデオチャットサービスなどに活用されています。WebRTCにより、デバイスに依存することなく、映像・テキスト・ファイルなどのマルチメディアでの、リアルタイム通信が可能になります。

WebRTC Conference Japanは、『「知っている」の、その次へ』をコンセプトに、WebRTCの活用事例・今後の展望についてのセッションが聴けるカンファレンス。WebRTCを活用した、新たなイノベーション創出を促す場を目指しているそうです。

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特別対談:WebRTCが切り拓く2020年のIoT

今回のカンファレンスで最も注目を集めたセッションの一つ。東京オリンピックを迎える「2020年」と現在のバズワードとも言える「IoT」をキーワードにしているだけでも、内容が気になってしまいます。さらに、この対談の3名の論客がとても豪華でした。

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左:夏野 剛 氏
慶應義塾大学 政策・メディア研究科 特別招聘教授。HTMLの標準化機関であるW3Cの元アドバイザリーボードメンバー。
中央:及川 卓也 氏
Increments株式会社 プロダクトマネージャー。マイクロソフト株式会社(当時)、グーグルを経て現在に至る。
右:白石 俊平 氏
株式会社オープンウェブ・テクノロジー代表取締役CEO。日本最大のWeb技術者コミュニティhtml5jの元リーダー。

「リアルタイムコミュニケーションがもたらす破壊的イノベーション」をサブタイトルに、「WebRTCをどう見る」「●●と(Web)RTCの未来」というふたつのトークテーマについて、議論が繰り広げられました。

■WebRTCをどう見る?

このテーマでは、WebRTCの実現が可能にしたポジディブな世界(音声・ビデオ会議をテキストチャットの手軽さでおこなえる等)を評価しつつも、今後の更なる普及への課題にも言及。今はネイティブアプリが強いスマホを巻き込んだWebRTCの広がりや、マルチプラットフォームとしての強みを生かすサービス間の相互運用性が、今後の展開に大きく作用してきそうです。

■○○と(Web)RTCの未来

続いてのテーマは、「IoT/ロボティクス」「SNS/コミュニケーション」「仮想現実/拡張現実」「社会/ビジネス」の4つのキーワードと絡めてリアルタイムコミュニケーションの未来を語りました。

特に、RTCによってもたらされる仮想現実や拡張現実は興味深い内容でした。SF的な活用ではなく、よりリアリスティックに考えることで、拡張現実はより広がるというものです。例えば、W3Cでの重要な会議は、すべてIRCを使い、発言がチャットに残るようになっています。このようにリアルの会話が、テキスト化されることも十分に拡張現実といえると言います。先進的な技術や世界感でも、生活や仕事で役立つ身近な場面に導入することが、普及の第一歩となりそうです。

その他も、「WebRTCによってWebを介したコミュニケーションとリアルなコミュニケーションが、より近づいていく。」「数十年先、デバイスがなくなり、完全に電脳の世界が訪れる可能性もある。」など、WebRTCがもたらす未来の可能性について大いに議論されました。

20を超えるセッションで”WebRTC”の今と未来を知る

特別対談のほかにも、2日間で20を超えるセッションがありました。ハッカソンやライトニングトーク、ビジネス視点で語られる講演など、充実した内容。

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名物企画である、スポンサー企業3社による「WebRTC ライトニングトークス」では、WebRTCを取り入れる企業の事例を紹介。特にNTTコミュニケーションズ社が東京大学舘研究室、稲見研究室、慶應義塾大学南澤研究室と共同研究している「テレイグジスタンス」ロボットの発表は、WebRTCが私たちの生活を大きく変える可能性を感じました。

テレイグジスタンスとは、バーチャルリアリティの一種で、直訳すると遠隔臨場感、遠隔存在感。離れたところにある人やモノを近くに感じ、かつリアルタイムに操作できるようになるそうです。いまだ課題はあるものの、SF映画やSFアニメの世界観が、現実のものになる日はそう遠くはないのかもしれません。
 

おわりに

会場には、WebRTCを活用したサービスが体験できるスポンサーブースもあり、こちらも大いに盛り上がっていました。企業の方にお話を聞くと、すでに多くの導入実績があるものもあり、知らず知らずのうちにWebRTCの技術は、普及しているようです。

今年のWebRTC Conference Japanでは、最近のバズワードでもあるIoT領域への広がりを見ることができました。それぞれの技術の盛り上がりが相互に作用し、起きるイノベーションに期待が高まります。

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