【完全版】もう失敗しない!技術勉強会は「5W1H」で考えよう

ITエンジニアは新しい技術や技法プログラミング言語の習得などを常に学び続ける必要があります。業務中とプライベート時間を問わず、技術水準を向上させるために学習をしつづけていくことが求められていると言っても過言ではないでしょう。

学習の手段として、社内勉強会や社外の様々なコミュニティによる勉強会がありますが、皆様は参加されたことはあるでしょうか?または運営されたことはありますか?

参加者が満足ができて、さらに継続して参加し続けられるような勉強会を実施することはなかなか難しいものです。なぜ継続できないのか、満足出来ないのかを私自身が失敗してきた事例を含めてお伝えしたいと思います。

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▼この記事はこんな人におすすめ!
・技術勉強会を主催しているが、うまくいかなくて悩んでいる方
・技術勉強会を開催しようとしている方

目次

  1.  1. 勉強会の失敗は「5W1Hのアンマッチに原因がある」
  2.     勉強会の5W1Hとは
  3.  2. 5W1Hを意識して勉強会を企画しよう
  4.     WhatとWhyを考える
  5.     Howを決める
  6.     ・Lightning Talk会形式
  7.     ・もくもく会形式
  8.     ・ハッカソン形式
  9.     ・読書会形式
  10.     ・講習会方式
  11.     Whoを明確にする
  12.     WhenとWhereを考える
  13.  3. 5W1Hを意識した勉強会企画例
  14.  4. おわりに
  15.  

    勉強会の失敗は「5W1Hのアンマッチに原因がある」

     

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    参加者が満足しない(または不満を感じる)勉強会とは、いったいどういうものでしょうか。

    • 本当に学びたいことと勉強会の内容が違った
    • 自分には関係の無い内容だった
    • 勉強会の開催時間が遅すぎ(または早すぎ)た
    • 勉強会の場所が遠かった
    • 強制的に参加させられた

    など、他にも様々あると思います。

    数々の失敗経験から、私はこれらの問題は「5W1Hのアンマッチ」だったと結論づけました。

    ■勉強会の5W1Hとは

     

    【Who】
    誰が (参加者のターゲットは?運営者は適任か?)
    【What】
    何を (勉強会のテーマは何にすべきか?)
    【When】
    いつ (業務時間内?業務時間外?定例?)
    【Where】
    どこで (近くの会議室?遠くの会議室?)
    【Why】
    なぜ (向上心・探究心?職場の強制?なんとなく興味がある?)
    【How】
    どのように(LT形式?もくもく会形式?読書会形式?講習会形式?)

     
    勉強会を開催するごとに、これらがマッチしたものになっているかを意識することで、アンマッチによる失敗は減らせます。

    しかし、実際はかなりの確率でアンマッチが発生します。勉強会のテーマ自体が曖昧であるために、参加者の参加動機に答えられる内容では無い、また事前に明確なアジェンダを提示していないため、興味のあるテーマであっても内容が求めているものにならない状況が生まれるのです。

    これから、そうしたアンマッチを少しでも抑えるための具体的なテクニックを紹介していきます。

    5W1Hを意識して勉強会を企画しよう

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    アンマッチを防ぐためには、勉強会開催を検討する段階で5W1Hを明確にしましょう。

    ■勉強会の主題・名称(What)を決め、勉強会設置目的(Why)も理念として掲げる

     
    当然ですが勉強会の主題・テーマを決めます。

    「PHP勉強会」とするのか、「PHPパフォーマンスチューニング勉強会」とするのかで、勉強会に対する推測イメージは大きく変わってきます。ただし曖昧な主題が悪いとは言い切れません。先の例でいいますと、PHPに関することであれば何でも勉強会で取り上げていきたい場合など、範囲を狭めたくない場合もあります。

    可能な限り長期にわたり定期的に実施することを想定した勉強会は、比較的あいまいにしても問題ありません。はっきりとしたテーマを決めるのか決めないのかにより、後述の勉強会方式がある程度決定づけられます。

    参加者と運営者の学習目的が合致するように、主題の他にも副題やアジェンダを明確にしておくことをオススメします。

    ■勉強会の形式(How)を決める

     
    勉強会の形式には以下のように様々な方法があります。それぞれの特徴を理解し、適切に選びましょう。
     

    | Lightning Talk会形式

     
    数分間のプレゼンテーション(Lightning Talk)を複数の登壇者が発表していく発表会形式です。登壇者それぞれの関心ごとや実体験などが共有されるため、新たな関心ごとを見つけたり解決方法を知ることが出来ます。

    また時間制約があるため、プレゼンテーションの内容が端的にまとめられているのも良い点です。登壇者はあらかじめプレゼンテーションをまとめておく必要があるため、準備に時間的コストがかかります。またタイムキーパーや進行役が必要になります。

    【長所】
    体験談にもとづいた知見を知ることが出来る。要点が端的にまとめられている。
    【短所】
    準備コストがかかる。登壇者不足で流会になることも。

     

    | もくもく会形式

     
    参加者が各自のやりたい勉強をもくもくと勉強します。進行役や講師も不要です。同じ主題に対して各々が関心の向くまま勉強する、その空間と時間を共有しあうことに意義を見いだし、継続的な学習を維持することができます。

    勉強会の主題を明確にしておく必要があまりありませんので、明確な主題を決めあぐねている場合にはオススメな方法です。

    【長所】
    自分で内容を決めるため、やりたいことのアンマッチが無い。
    【短所】
    他者の学習内容を理解しにくい。メンバーにより質問自体もしづらい空気になることも。

     

    | ハッカソン形式

     
    Hackathon(ハッカソン)とはHack(ハック)とMarathon(マラソン)をくっつけた造語です。特定の手法やツール・プログラミン言語などを用いて決められた時間内でなにかを作り上げる方式です。

    勉強会というより、コンテストのような色合いが強いので、会社から賞品の予算などを獲得出来た場合は盛り上がるやり方です。テーマに則した企画立案などに限定した「Ideathon(アイデアソン)」という方法もあります。

    【長所】
    アイデアと実行力をぶつけて競えるので、自分の実力を計ることが出来る。
    【短所】
    コンテスト形式の場合は審査員招聘が難しい。

     

    | 読書会形式

     
    特定の共通した書籍を各々が読み、それについて質疑応答や意見交換を行うことで学習を深めていく方法です。 どのような書籍でも読書会は成立しますので、IT関連以外にも広げていくことが魅力のひとつです。

    読書会自体に複数のやり方がありますので、ここでは詳細には触れません。参加者が特定のセクションごとに順番に読み上げていく「輪番読書」や、読書行為自体は読書会以前に済ませておき、読書会ではその意見交換のみに留めるやり方もあります。

    各分野の名著といわれるような書籍が読まれることが多く、とりわけ1人で読み切る自信が持ちづらいような難解なものが選ばれる傾向があります。各自が同じ書籍を入手する必要がありますので、会社から予算を獲得できない場合は、自腹で購入する必要があるのが、読書会の参入障壁かもしれません。

    【長所】
    同じ書籍を通して共通の知識を同時に習得していける。
    【短所】
    高価な書籍ほど懐がいたむ。

     

    | 講習会方式

     
    講師を招聘(または選任)して講義を受ける方式です。共通のテキストやデバイスを用いて、順序立てて進めて行くので参加者の多くは一定の水準まで理解を深めることができます。

    【長所】
    確実な学習進捗が期待出来る
    【短所】
    講師やテキスト・機材などの金銭的なコストがかかる場合がある

     

    ■参加者ターゲット(Who)を明確にする

     
    勉強会の主題と方式が決まると、参加者は自ずと決まってきます。そこからさらに対象を絞り込みたい場合は、その条件を提示することも大切です。また勉強会の方式によっては参加者以外にも、「進行役」「タイムキーパー」「登壇者」「審査員」そして「講師」のような人たちが必要になります。

    運営者のアシスタントを選任することで、次代の運営者を育てることも考えてみましょう。

    ■開催日時と会場を決める(When, Where)

     
    あとは日程と場所を決めるだけです。しかし社内勉強会を不成立にさせる最大の難所でもあります。社内で勉強会をしていると、設備や場所の確保が容易な反面、社外の勉強会と比較して業務に引き戻される可能性が飛躍的にあがります。

    業務と勉強会は極力切り分けて考えられれば良いのですが、それぞれの職場環境や文化が異なるために画一的な提言は難しいです。社内勉強会の意義を上司や経営者層の方々に深く理解してもらい、勉強会文化を発展させていくことをコツコツと進めましょう。

    5W1Hを意識した勉強会企画例

    主題 第1回 サービス高速化勉強会
    方式 1人5分間 ライトニングトーク形式 + 質疑応答 5分間
    勉強会のねらい 動いてるからOKではなく、より快適な体験をユーザに与えることを模索し続けるため
    登壇者 PHPでマルチスレッド化する場合のツボ (○○さん)
    キャッシュを利用して高速化 (△△さん)
    複数サーバでの分散処理ではまったこと (□□さん)
    (その他飛び入り登壇歓迎!!!)
    対象者 今回はサーバサイドの話が中心でフロント系やUI/UX関係の話はでません
    日時 ○○○○年○○月○○日 19:00 〜 20:00。※毎月第○□曜日に定例化予定
    場所 △△△会議室
    連絡事項 今後この勉強会は定例化させていきます。つきましては登壇者を
    常に募集しますのでお気軽に声をかけてください。
    勉強会の運営協力者も募集しています。
    すべての連絡先は ○○○@△△△.jp まで。

     

    おわりに

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    勉強会の運営者は大変ですが、業務だけでは担えない役割や、会自体の差配などやり甲斐がとても大きな役割です。技術力を向上させるのみならず、勉強会運営の能力はプロジェクトマネジメントにも転用が効きます。

    ほかにもチームメンバーに教え教わりすることでコミュニケーションスキルも向上します。この春、勉強会を開いてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人:ideomix

matsuo

2001年よりフリーランサーとしてWeb系システムの開発に従事。電子工学の教養が無いながらも、電子工作の楽しさに取り憑かれ、趣味として熱中。技術勉強会を主催したり、参加したりするのが大好き。2才児のおとうちゃんとして、育児や知育などにも関心がある。Twitter: @ideomix Facebook: @ideomix

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