デザイナーの頭の中 クライアントとエンドユーザーの目的を達成するためのデザイン思考

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会社や個人の動き方でかわる「デザイナーの定義」。良いデザイン(設計)をするうえで、どの媒体でも幅広いスキルや分析力を問われ、求められることも多岐にわたります。日々悪戦苦闘していると、つい霞んでいく「良いもの」のゴール。

「はたして、ゴールの答えって一体どこなんだろう。そして、誰が決めるの?」と頭がパンクしてしまうデザイナーもきっと多いはず。この記事では、本来のデザイン(設計)の本質に立ち返り、現場でどのようにデザインが形作られているのかを例にあげて紹介していきたいと思います。

デザインはゴール(目的)を達成する手段にすぎない

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■ゴールを明確にすることが、クライアントが満足のいくデザインを作る近道になる

デザインで仕事を頼まれるとき、よくクライアントから「かっこよく」「おしゃれな感じ」「いい感じに」など、漠然としたイメージで依頼されることが少なくありません。そして、デザインは「ハードな部分(見た目)を好ましい形にする」と思われがちです。

しかし、そもそもどうしてクライアントがそうしてほしいのか、悩みがあるから依頼してるのではないかなど、「ソフトな部分(中身の問題を考慮した)」​デザインを考える必要があります。

「お客さんがこない」「サプライズをして相手を喜ばせたい」など、ゴール(問題)を明確にする​ことが、デザイン(設計)をするうえでブレてはいけないポイント​です。それを基準にし、どう形にしていくかをディレクターやプログラマーと話し合い、クライアントとシミュレーション(相互確認)​しながらインパクトのあるデザインを提案していくのです。

■しかし、ゴールの答えは結果論。エンドユーザーが評価して、はじめて答えになる。

デザインは世の中にでて、評価されて初めてゴールといえます。つまり、評価されるまで誰もそのデザインを正解とは言い切れず、予想のなかで良し悪しを決めていきます。実はここが、最大の難関なのです。

デザイナーはヒアリングやコンテンツ出しのなかで、いかに良いデザインかを伝える力(説得力)​が大切になってきます。つまり、話し合って予想したゴールを明確にして、共通認識をもつことが「リリースするまでのゴール」​となり、説得力があるデザインを提案する鍵​と言えるでしょう。

目的によって手段(ヒアリングやデザイン)をやわらかく変えていく

【例】クライアントが自社のグッズをPR(売上販促)したいから→webサイトを作りたい

■ゴールをはっきりさせるには、個性(好み)とニーズの切り分けを理解してもらえるコンテンツ提案を。

・グッズを購入するターゲットはどの手段でwebサイトをみるのか(年代や性別で予想)
・それによって、グッズの購入方法はフォームか電話か、両方が適切なのか(クライアントの在庫処理仕方の配慮)
・期間限定の販売なのか、長期的な販売なのか(取り下げたときのレイアウトの変更の可能性)
・そもそもweb サイトを新規で作る必要があるのか(広告の手段を比較する)

など、ゴールを決めることで、そのターゲットのニーズの視点にたって話し合うことができるようになります。

■提案は、相手によって伝え方を工夫する

ゴールは同じでも、伝え方しだいでGOかNOか変わる。ヒアリングをしっかりすることで得られるメリットは相互確認だけではありません。やりとりのなかでクライアントの人柄を理解するヒントが得られます。例えば、「かわいい女の子をつかって、webサイトのデザインしてほしい」という場合にも、担当者が男性か女性かだけでも伝え方に以下のような差がでてきます。

– 男性が思う「かわいい」例
すっぴんにしてもかわいい、笑った顔は愛嬌がある。
– 女性が思う「かわいい」例
メイクやネイルにも時間をかけて、すっぴん風におフェロ感をだしてる→女子力が高い=かわいい

以上のような違いがある中で、”「かわいい」感じにしますね。“と提案しても、担当者の人柄によって相互確認のイメージのズレがでてきます。したがって、かわいいを伝えるための方法は、人柄によって変えていくことがポイントです。

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【解決策例】
– 男性に「かわいい」を伝えるとき
「アイドルの●●のようなかわいさですか?タレントの●●のようなかわいさですか?」と早い段階で具体的な外見のイメージのすり合わせをする。また、「このアイドルの歌詞は●●の●●の視点に立つことで、かわいいのに芯の強さが表現できて、とてもギャップがあり印象的です。まさに、応援したくなるようなグループですよね。」など、軽くマーケティングの分析を意識した伝え方をそえるのもポイントです。

– 女性に「かわいい」を伝えるとき
「ふんわり甘めのトーンで、●●風のイメージにしてもいいですか?そういえばこの前のドラマの●●のしぐさすごくかわいかったですよね!そんなイメージも背景に加えられたらグッとかわいさがひきたつと思います!」のように、形容詞を多様してもある程度伝わるので、共感をもてるような言い回しを重視しましょう。余力があれば、画像も添えると良いかもしれません。

あくまでこれは例ですので、ヒアリングでその人柄をどれだけキャッチできるかが伝え方のヒントになります。またこれは、コピーライティングでも意識されるターゲットの視点にたった伝え方です。

次のページ:
実際に意識することで、どのように変化があるの?

 

この記事を書いた人:nomal

nomal

大手印刷会社で求人広告(エディトリアルデザインやコピーライティング)を担当し、2年半働いたあとWebデザイナーに転身。 猫とお寿司には目がありません。イラストを描いてリフレッシュしながら楽しく過ごしてます。 Twitter:@nomal_f

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