話題の「動く浮世絵」のルーツはお笑い!?注目のクリエイター瀬川三十七インタビュー

瀬川氏が生み出す作品のルーツ=お笑い

これまで30作を超える「動く浮世絵」シリーズ。そこには、瀬川氏独特の考え方があります。

構造や考え方はお笑いと一緒なんです。僕の作品は、一緒に添えた言葉も含めたものだと思っていますが、実は見た人がツッコめる余地を与えているんです。」(瀬川氏)

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もともと瀬川氏は劇場に足を運ぶほどのお笑い好き。お笑いにおけるネットとテレビの違いを次のように語ります。

「お笑いにおける、ネットの文化とテレビの文化と違いは、ツッコミがいないことです。テレビは、ボケが発生して相方のツッコミがあって、笑いが完結します。ネットでは、誰でも発言できるから誰でもツッコめるんです。みんながツッコミたいから拡散するという性質があると思うんです、ネットは。だからアニメーションそのものと添える文章をセットにして「そんなバカな」というコメントをする余地をあけるように意識しているんです。」(瀬川氏)

GIFアニメーションそのものよりも、添える文章に頭を悩ませることもあるといいます。こうした”ネット上での笑い”にハマる作品作りへのこだわりが「動く浮世絵」のSNSでの拡散を生んだのかもしれません。

【作品例】
【動く浮世絵】特等席
「見て見て、0系よ。」不意に立ち寄った茶屋から見る0系新幹線は、格別に素敵なものです。旅人は新幹線という文明に頼らず徒歩で次の宿場を目指します。

▼ありえない組み合わせに、誰もが思わずツッコんでしまうはず。

posted by 瀬川三十七 to GIFMAGAZINE

「作っている時間が一番幸せ」職人が考える、次の作品

動く浮世絵が話題になり、海外メディアで取り上げられるようになっても、瀬川氏自身の考え方に変化はないといいます。

「仕事をいただけるようになったので、心理的な安心感は出てきたんじゃないかなとは思いますが、考え方は全く変わりません。今もどんな時間より作っている時間が一番楽しいですし、正直仕事という意識もあまりないかもしれないですね。もちろん、クライアントの要望については責任をもって応えますが、それほど今の生活が理想に近いです。」(瀬川氏)

瀬川氏の声色からそれが心から出た言葉だということが伺えました。「限られた四角形の中に、どんな世界を作り出すか」そんな映像やアニメーション制作の魅力にとりつかれた瀬川氏が、次に考えるのは『三次元上に絵を表現すること』

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「一発屋じゃないですが、浮世絵だけだと思われるのもいやだし、何かアーティストのようにとらえられるのも違うんですよ。やってるのはお笑いのようなものなので。だから次は浮世絵ではない何かをやりたいですね。」

浮世絵という過去の芸術品に、技術の力とアイディアで新たに息を吹き込んだ瀬川氏。話を伺っていると、「お笑い」や「映像」といった自分の興味・関心にまっすぐ向き合うひたむきな姿がとても印象的でした。その情熱が生む次の作品が楽しみです。

【作品例】
【動く浮世絵】青海原
東海道の江尻宿で行われたボートレースの模様が浮世絵に残っています。彼らはこのコースを永遠に回り続けます。

▼瀬川氏自身が特に気に入っているという作品。スクリーンに二重三重とボートが写っているところに芸の細かさが光る。

posted by 瀬川三十七 to GIFMAGAZINE

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