自分の人生だから自分で選びたい。 フリーランスになって初めて人生の主人公に #現役フリーランスに聞いてみた

読者の皆さんは、“フリーランスエンジニア”という言葉からどんな働き方をイメージするでしょうか?今「フリーランス」の働き方が注目され、2016年の日本における人口は1000万人以上にも上るといいます。中でも、専門技術職であるエンジニアは、この働き方がマッチする職種です。
しかし、まだ実態を知れる情報は少ないのが現状です。フリーランスを目指すエンジニア、悩んでいるフリーランスエンジニアにとっては、リアルでもネット上でも「先輩」を探すのは難しいですよね。
今回は、geechsマガジンライターのはぎーが、現役フリーランスエンジニアにインタビュー。なぜフリーランスを選んだのか?何を乗り越え、何に気付いたのか?そして、この先何を目指すのか? 「先輩」たちの生の声をお届けします。

今回紹介するフリーランスエンジニア Mさん

大学卒業後、電子機器メーカーへ入社。ハードウェアの設計や品質保証、特許の権利化などを経験します。2009年にキャリア転向を決意し、IT専門学校にてプログラミングの学習を開始。自身のプロダクトを制作し、2011年には会社を設立。その後2012年から常駐型フリーランスとしての働き方を始めます。現在も自身の会社のプロダクトに改善を重ねながら、平日は企業内で常駐型フリーランスとして活躍をしています。

「自分の人生だから自分で選びたい」自分らしく働くための決断

Mさんは、今いるIT業界とは異なる電子機器メーカーから、キャリアをスタートさせました。現在は物腰柔らかく人付き合いの良いMさんですが、ご自身の入社当時を振り返るとコミュニケーションでとても苦労をされたといいます。

「入社当初、私は上司にも思ったことをそのまま言ってしまうような部下でした。仕事は一生懸命していましたが、このため上司の評価は良いものではありませんでした。その会社には12年勤めることになりますが、思うように評価が得られませんでした。最終的には自分のやりたいことを仕事にするため、以前から温めていたアイディアをベースに起業しようと退職をしました。」

長年勤めあげた会社を辞め、独立するということは生半可な決意ではありません。でもMさんには会社勤めに対しての未練はありませんでした。

もちろん会社にはよるものの、上司との関係が評価に影響してしまうのが”会社員”という働き方。特にMさんの働いていた会社では、進む道を決めるのは自分ではなく上司の方だったようです。当時のMさんは、このしがらみから解放され、進む道を自分で選ぶことで、自分らしく働くことを願っていたのです。

キャリアチェンジし、起業。苦労の日々「それでも楽しい」

退職をきっかけにIT業界での起業を目指したMさんですが、プログラミングは未経験。専門学校に通い、一からプログラミングの勉強を始めます。しかし、文字通り”何も”分からなかった当時のMさんは、大変な苦労をすることになります。

「まず何から勉強するべきかが分からないので、Webサービスを作りたいと思っていたのに、 Visual Basicを学んでサービスを作り始めて。後からそれは妥当じゃないと気が付いてJavaで作り直したり。今思えばPHPで十分なのに。デザイン、インフラ、ネットワークも学び、結果的にその学校のカリキュラムはほぼやり尽くしましたね。」

勉強はプログラミングだけにとどまりません。起業するために何でも自分で実現できるようになりたいと、エンジニアにデザイナー、コピーライター、カメラマンとビジネスマッチングサイトを使ってあらゆる職種の人に教えを請いました。

「起業した当初は休む暇なんてなかったけど、とにかく楽しかったです。やりたいことをやれている実感がありました。当時いろんな人に話を聞いて回りましたが、今思えば本当に良い方ばかりで。その方々の中には今でもご縁のある方がいますが、そうした出会いが今の私の貴重な財産となっています。」

苦労した営業活動。支えになったのは ” 自分で手を動かした実績”

プログラミングを学び初めて2年後、努力の末に自社サービスをリリースします。当時は二度新聞に掲載されるなど注目を集めました。しかし、売上は思うように伸びません。改善のためのリニューアルも行いましたが、生活費、学習費、開発費で手元のお金が底を尽きてしまい、エージェントを利用した常駐型フリーランスの働き方を平行して始めることになります。

「SES一社目の成約を出すのはとても苦労しました。当時の私には実務におけるIT業界でのキャリアがありません。なかなか仕事が決まらない中、悩みながら行ったのが、“経歴書に自分のやってきたことを徹底的に落とし込むこと”です。」

そうしてなんとか成約を獲得したMさん。

「一社目の参画当初は、IT企業で働くのが初めての経験だったために初めて耳にする言葉ばかりな点では苦労しましたが、技術的には問題なく対応することが出来ました。」

1社目での実績が評価されると2社目からはスムーズに営業活動を進めることができました。

「フリーランスとして営業するときに”やっていてよかった”と思ったのは自社サービスのポートフォリオがあったことです。今考えると出来がいいものではなかったかもしれませんが、伝聞でなく自分で経験したことなので、商談の場で自信を持ってアピールができます。」

「フリーランスになり、ようやく自分の人生の主人公に」

現在Mさんはフリーランスになってから5年になります。フリーランスになり、 収入や人間関係、勤務地、睡眠時間、健康などあらゆる意味で状況は改善し、精神的にも肉体的にも落ち着けるようになったといいます。

「やっと自分の人生の主人公になれました。自分の進む道を、確実に自分で選べています。正社員のときは、良くも悪くも上司との関係が自分の評価に大きく影響します。そして自分の進む道は、自分ではなく上司が選択します。

特に私がいたメーカーは、組織への人の出入りが非常に少ない環境だったので、より一層その傾向にありました。フリーランスになったことで、人間関係でうまくいかないことがあっても、『いざとなれば参画案件を変えればいい』という、心に余裕のある状況になりました。」

業界も移ることにしたMさんにとって、IT業界へ転向したことも大きな契機になったようです。Mさんいわく電子機器メーカー業界と比較してIT業界は上司との関係をそつなくこなすよりも仕事自体の成果を評価する傾向を強く感じるらしく、彼にとって、それはとても心地のよい環境でした。

しかし、すべての人がフリーランスになれば状況が好転するわけではなく、向き不向きがあるというのがMさんの意見。

「私としては、やっぱりフリーランスの方は“仕事が好き”な方が活躍できる気がします。プログラミングが大好きだからプログラマーになったような方のことです。自分自身で主体性を持ってどのように働いていけば良いかを考えるからでしょうか。」

次のページ:
苦労した人間関係。そこから今での大事にしている教訓とは・・・。

 

この記事を書いた人

はぎー

geechsマガジンのエディター・ライターと、ITエンジニア向け無料イベントスペース『21cafe(ニイイチカフェ)』の管理人を兼務。イベントレポート・インタビュー記事を中心に執筆中。女性アイドルが大好きで、特にハロー!プロジェクトに心酔している。

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